2014年5月13日

ファシリテーション W/C 引き出し


◆ W/C ◆
Whan’t 欲求と希望 「今日の内容に期待していること、こんなことを学びたい」
Commitment 貢献できること 「こんなことが得意、こんなことができる、こんな知識がある」

会の最初に、参加者に記入してもらうアクティビティです
可能なシチュエーションがあれば、試してるのもいいかもしれません
参加者の経験度や、個人的に期待していることを知ることで、よりパーソナルな満足感に応える進行ができます。
グループ数人で恊働作業をするような場でのコミュニケーションにも役立ちます
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◆スターバックスの研修スタイル◆

懐かしい前職のお話

人財育成の初期段階に、店舗と離れた場所で“クラス”というものに参加する、という形をとっていました。
(現在は形態が変わりましたが)
そこには、ファシリテーターという役割の人間がいて、皆でさまざまな演習を行います。 

座って聞く“講義”を想像していた人には少々びっくりで、あきらかに戸惑っている参加者もいたりしますが、ここでも W/C のアクティビティを最初に行います
「Whan't …今日のクラスに期待すること、実際店舗で働くときに楽しみなこと」
「Commitment…スターバックスについて今知っていること」

4時間のクラスが4種類
実際に店舗で働く前に、自分にどんなサービスができるのか、一緒に働く人にどんなコミュニケーションをしていくのか、を参加者みんなで考え、共有できる内容になっています。
これから働く期待感に、ファシリテーターも含めた全員で触れられるのです。
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◆開催側の学び◆
私は、ファシリテーターとして進行している側でも、同じテーブルを囲んで、参加者の演習発表や、サービスのアイデアを聞くのがとても楽しみでした。
同じクラスガイドで同じ演習をやっていても、毎回同じ意見やアイデアは出ません。
“クラス”と言っても、多様性を楽しみ、恊働で得たことを、お互いが自分自身に取り入れていくという性質はワークショップのそれ。

当時ファシリテーターをやっていた人は、おそらく同じ気持ちを味わっていたと思っているのですが、クラスの運営が終わってから自店舗の仕事に戻ると、働く気分が切り替わることが多くありました。
良くも悪くも、一定期間働くと、仕事には“慣れ”ということが出てきます。
年数が長くなってくるとなおさらです。

そんなときにクラスで触れる、これから働く人が持っている期待感、情熱、サービスの視点。
“慣れ”や“経験”を得た人間のそれとは、大きく違って瑞々しく、はっとさせられることが多々ありました。
「情熱は感染します」というややアツい言葉を使いましたが、本当にその通りだと思えるのです。

クラス運営そのものより、人の多様性に関われたことが、最も感謝すべき“経験”かもしれません。
人の多様性は人の成長の糧となる、そんなことを肌で感じたのでした。

世の中にはすばらしい人がたくさんいるので、みんなで成長しあったらこんな良い事はないですね。

次回は「自分で自分をファシリテーションしてみる」を考えてます。